はじめに
JOPT Grand Finalの開幕を翌日に控えた夜、りいさんのXスペースにJOPT代表・亀井 翼(以下タートル)さんが登場した。テーマは、直前に迫ったグランドファイナルの見どころだけではない。近年のポーカー界隈で話題になっている「プライズ未払い問題」や「ディーラー派遣問題」まで、かなり踏み込んだ内容となった。
01
JOPT Grand Final直前。今回の見どころは?
りい
明日からいよいよJOPT Grand Finalということで、今日はタートルさんをゲストにお招きしています。最近のポーカー界隈では、プライズ未払いだったり、ディーラー派遣の話だったり、いろいろな話題があります。今日はそういうことも含めて、代表のタートルさんに聞いていけたらと思っています。まず改めて、今回のJOPT Grand Finalはどちらで開催されるんでしたっけ?
タートル
今回もベルサール高田馬場で開催します。期間は4月24日から5月6日までです。
りい
やっぱり安定のベルサール高田馬場ですよね。会場としてはどうですか?
タートル
本当に良い会場だと思っています。広さもありますし、アクセスもいい。搬入・搬出の面でも機能的です。日本有数のポーカーイベントを開催するには、非常に良い会場だと思っています。
りい
海外から来る方にとっても、新宿が近いからホテルを取って観光もして、高田馬場でポーカーをする、という動きがしやすそうですよね。
02
今回の注目は「ポイントランキング」
りい
今回のGrand Finalで、これまでと違うポイントや、特に推したい部分はありますか?
タートル
今回はポイントランキングですね。Grand Poker Rankingという形で、いくつかの表彰軸を設けています。まず、期間中の全トーナメントのポイントを合算する総合ランキングがあります。これは「グランドチャンピオン」という位置づけです。上位者には、Millions、Main、Platinum、Crownといった大きなイベントの参加権が入るような、豪華な内容になっています。それから、たくさんトーナメントに出ていただいた方に向けた「アイアンマン」的なランキングもあります。さらに、10万円以上のトーナメントを対象にしたランキングも設けています。こちらは、いわゆるハイローラー系の成績を競うものです。
りい
結構攻めましたね。最近、ポイントランキングはかなり流行っていますよね。
タートル
そうですね。お客様からも「JOPTではやらないの?」という声がありました。だったら、JOPTだからこそできるランキングを作りたいなと思いました。
Grand Poker Rankingは、プレイヤーの総合力を可視化・評価する制度で、今回のJOPT GFのみならず、来年のJOPT GFまでの1年間の年間のランキングとなっています。
りい
JOPTで表彰される、というのはやっぱり承認欲求が満たされますよね。JOPTにしか出せない価値があると思います。
03
JOPTが抱える課題は「海外対応」
りい
今のJOPTが抱えている課題や、今回から改善したいことはありますか?
タートル
細かい課題を挙げればキリがないのですが、大きく言うと海外対応です。会社として掲げているミッションの一つに、「東京をアジアのポーカーシーンの中心地にする」というものがあります。日本から海外に挑戦するプレイヤーだけではなく、海外からもJOPTをきっかけに日本へ来ていただけるプレイヤーを増やしたい。そう考えています。そのためには、海外プレイヤーの比率をさらに高めていきたいです。
りい
実際、最近は海外の方がかなり増えていますよね。
タートル
APTさんとの協業もありますし、韓国や中国など、アジア各国のパートナーも増えています。そういう流れの中で、海外対応は明確な課題だと感じています。英語、韓国語、中国語。このあたりのお客様に対しても、日本のお客様と変わらないレベルのサービスを届けられる体制にしないといけません。「東京をアジアの中心地にする」と言うなら、そこは避けて通れないと思っています。
りい
私もそれはかなり感じています。前回MCをしていたときも、テーブルでトラブルが起きたときに通訳の方がすぐ来られなくて、私が呼ばれて駆け足で行ったことがありました。
タートル
そういう意味でも、グローバル対応は本当に必要ですね。
04
参加費はなぜ上がっているのか
りい
最近、JOPTに限らず、ポーカーイベントの参加費が上がっているように感じます。JOPTとしては、そこにどういう意図がありますか?
タートル
事実として、業界全体的に参加費が上がっている傾向はあるという理解です。JOPTでも上げているところはあります。特に意図があるのはハイローラー系のイベントです。海外からプレイヤーに来てもらおうとすると、参加費の水準だけでなく、プライズの水準はもちろん、大会全体の規模感、競技環境、国際的な参加者層、表彰や体験価値を含めて、参加する意義を感じていただける設計が必要です。そこにはコストがかかります。一昔前は、PLATINUMでも20万円、もっと前だと3万円くらいの時代もありました。
タートル
韓国や中国のプレイヤーからすると、日本に飛行機で来て、ホテルを取って、時間労力をかけて参加する。その価値があるイベントにしなければなりません。
05
プライズ未払い問題について
りい
ここからは、少し話題になっている話を聞いてもいいですか?最近、プライズ未払いが問題になっています。JOPTは大丈夫ですか?
タートル
それを「大丈夫じゃない」と言う代表はいないと思いますけどね。ただ、業界団体の代表理事もやっている立場として言うと、非常に難しい話ではあります。でも、はっきり言えば、よくないです。まず、信頼を裏切ってはいけないと思います。主催者として、そこは強く思います。
「信頼を裏切ってはいけないと思います。主催者として、そこは強く思います」
— タートル
りい
一社に限らず、いろんな大会で「また未払いだ」という話が出ています。これはなぜ起きるんですかね?
タートル
正直、未払いという時点で構造がわからないところがあります。仮にプレイヤーが思ったより集まらなかったとしても、普通の立て付けでやっていれば、プライズが提供されない、ということは起こらないはずなんです。
「普通の立て付けでやってたら、払えないっていうのは起こらないはずなんですよね」
— タートル
タートル
だから、プライズ未払いも重要な問題ですが、それ以前に、そもそもそのイベントの立て付けが大丈夫なのか、という問題もあると思います。参加者数にかかわらず、主催者として事前に約束した内容を履行できる設計にしておくことが重要です。そこが崩れると、個別イベントだけでなく、業界全体の信頼にも影響します。JOPTとしては、そういうことがないように、しっかりと運営してまいります。
06
ディーラー派遣問題について
りい
もう一つ、最近話題になっているディーラー派遣についても聞きたいです。大型大会にディーラーを持っていかれて、その期間中の店舗営業がしんどい。あるいは、育てたディーラーがお店を辞めて、大会やフリーの方に行ってしまう。店舗側から見ると、正直しんどいという話だと思うんです。タートルさんはどう見ていますか?
タートル
僕も店舗をやっていたので、その気持ちはすごくわかります。一方で、ディーラーさんにも働き方、やりがい、収入設計、キャリア形成があります。極端に「所属だけ」にしてしまうと、出勤してみたいイベントや、関わってみたい大会に行けなくなる。それは、せっかくポーカーに携わったのに、少し寂しいことでもあると思います。
りい
一店舗に所属したら、他では働けません、という形になりすぎると、それが逆に辞めるきっかけになることもありそうですよね。
タートル
そう思います。僕が大事にしたいのは、ディーラーさんの働きがい、やりがい、キャリア形成です。フリーという働き方も、あってしかるべきだと思っています。ただし、フリーを名乗る以上、プロであってほしいです。
「フリーを名乗る以上、プロであってほしい」
— タートル
タートル
例えば、お店に入って2、3ヶ月で、まだディーリングスキルも十分ではない。でも「合わないから」「他でも働いてみたいから」と言ってフリーを名乗る。それは、僕の中では真のフリーではないと思っています。期間の問題ではありません。半年でも非常に上手い方はいます。大事なのは、プロ意識とスキルです。
タートル
フリーランスとしてやっていく覚悟を持っている方には、僕はリスペクトしています。そういう働き方は、業界の中にあるべきだと思っています。
07
店舗にもフリーディーラーにもリスペクトを
タートル
一方で、大型イベントは、店舗から派遣していただくディーラーさんや、フリーの方々に出勤していただいて、ようやく必要人数が足りているという状況です。だから、店舗にもリスペクトが必要ですし、フリーディーラーにもリスペクトが必要です。結局はバランスだと思います。
りい
店舗からも「うちのディーラーを大会で盛り上げに使ってください」と思ってもらえて、大会側も「ぜひ使わせてください」と思える。お互いがそうなれたら一番いいですよね。
タートル
そうですね。それに、店舗から派遣していただいている以上、そのディーラーさんがどこの店舗の方なのか、どんな素敵なディーラーさんなのかが伝わることは大事だと思います。大会をきっかけに「あの店に行ってみよう」となる可能性もありますから。
りい
実際、会場でプレイヤーさんがディーラーさんに「どこの方なんですか?」と聞いて、「今度遊びに行きますね」という会話が生まれているのを見たことがあります。そういうのはすごくいいなと思いました。
08
タートルさんが日本のポーカー界で成し遂げたいこと
りい
タートルさんが今、日本のポーカー界で一番成し遂げたいことは何ですか?
タートル
最終的には、ポーカー大会・イベントにおいて、海外で行われているポーカーに近い形、グローバルスタンダードに近い形が日本でも普通に行えるようにしたいです。もちろん、日本の法律やルールがあるので、海外とまったく同じ形にはできないと思います。日本の社会的な理解に沿った形で、ポーカーの大規模トーナメントの魅力や競技性をより多くの方に安心して楽しんでいただける環境を作りたいです。
「グローバルスタンダードに近い形が日本でも普通に行えるようにしたいです」
— タートル
タートル
日本でビジネスをやる以上、日本のルールを守らなければいけません。現行制度は、ポーカーだけを前提に設計されたものではないため、ポーカーの特性を踏まえながら、法令の趣旨に沿った運用整理を業界として進めていく必要があると考えています。業界としては、法令の趣旨に沿った健全な運営の考え方を明確にし、各事業者が適切に運用できる状態を作っていく必要があります。
09
会場演出とJOPTのエンタメ化
りい
Grand Finalの会場は、正直かなり熱気がありますよね。キャパ的にも足りるのかなと思うくらいです。今後、さらに大型化したり、会場変更をしたり、地方開催を増やしたりする予定はありますか?
タートル
東京のJOPTについては、ひとつの完成形に近いと思っています。直近で別の会場に移すということは考えていません。ただ、ベルサール高田馬場の中で、見せ方をどう変えるか、より洗練されたブランディングをどう体現するかは、まだまだ磨けると思っています。個人的には、LED演出はもっと活かせると思っています。
りい
前回の年末年始あたりから、LEDがかなり大型化しましたよね。MCをやっていても、会場演出がかなりパワーアップしたと感じました。野球場であるような、お客さんをワイプで抜く演出だったり、映った人に何かプレゼントするような企画だったり、そういう海外の人が好きそうなイベント感も作れそうですよね。
タートル
海外の大きな大会では、そういうイベント性は意外と少ないです。日本では、プライズの部分で海外と同じようにできないところがあります。だからこそ、装飾や演出、この空間でポーカーを打ちたいと思ってもらえる環境、勝ったときに承認欲求が満たされる仕掛け、そういうところで価値を作っていかないといけません。「アジアナンバーワン」と言うだけで終わらないためにも、JOPTとしての色を出していきたいです。
10
スポンサーと協賛の広がり
りい
最近、本当にいろいろな企業さんから協賛が入っている印象があります。JOPTが企業から信用されている証拠にもなるんですかね?
タートル
法令や業界として求められる健全な運営の考え方を踏まえ、確認できたことを一つずつ運営に反映していく姿勢を大切にしています。そうした姿勢を通じて、企業の皆さまにも「安心して関われる」と感じていただける環境を作っていきたいです。これは個社というより、業界全体での立て付けの整理を進めていく必要があります。弊社としては、業界団体の活動にも参画・協力しながら、一つ一つ詰めていきたいです。協賛獲得については、CMOの笹嶋さんがかなり頑張ってくれています。
りい
前回のブラックサンダーつかみ取りとか、かなり楽しかったです。ポーカーの大会でこんなことできるんだ、と思いました。
タートル
競技とエンターテインメントの融合ですね。海外の大会は、競技としての強さやブランド力が非常に高い。一方で、日本のポーカーはアミューズメント店舗が裾野にあります。だからこそ、日本型のイベントのあり方を磨いていきたいと思っています。
11
注目サイドイベントは「Super Heavy Bounty」
りい
明日から始まるGrand Finalで、タートルさんが個人的に推しているサイドイベントはありますか?
タートル
全部と言いたいところですが、あえて挙げるなら、最終日のSuper Heavy Bountyですね。
タートル
参加費は15万円くらいで、バウンティが1人30万コインです。エントリー締切後、残り人数がエントリー数の4分の1になったタイミングで、そのバウンティチップを残っているプレイヤーに配布する形です。上位25%に入ると、通常のプライズより早く大きなバウンティのチャンスが生まれます。
タートル
社内では、この最終日の時間帯、この価格、この設計ならできるのではないかという形になりました。プレイヤーの皆さまには、通常とは違う緊張感や戦略性を楽しんでいただけるイベントになると思います。
12
JOPTが目指す未来
りい
最後に、JOPTをどんなコミュニティにしていきたいのか、そして明日から参加するプレイヤーの方々へメッセージをお願いします。
タートル
最終的に作りたいのは、アジアの中心地のような景色です。アジア中のプレイヤーが集まって、日本のプレイヤーもその中心にいる。そして、みんなで楽しみ、戦い、白熱する。そういう姿にしていきたいです。ポーカーは国境を越えられるスポーツです。JOPTに来ると、アジア中に友達が増える。そこで友達ができて、今度はその人の国に遊びに行く。そういう会話が生まれる空間を作れたら、すごく素敵だと思っています。
「ポーカーって国境を越えられるいいスポーツだから、JOPTに来るとアジア中に友達が増えるみたいな」
— タートル
タートル
明日4月24日から5月6日まで、ベルサール高田馬場でJOPT Grand Finalを開催します。魅力的なイベントもたくさんありますし、協賛企業の皆さまのお力添えで、会場内外でいろいろな体験もできます。高田馬場に遊びに来て、みんなで楽しい思い出を作れたらと思っています。
13
りいさんの締め
りい
ということで、JOPT Grand Finalがいよいよ始まります。4月24日から5月6日まで、東京・ベルサール高田馬場で開催です。東京近辺の方も、大阪から行ける方も、ぜひ楽しんでいただければと思います。私もプレイヤーとして参加予定です。メインイベントを取れたらいいな、なんて思っています。ポーカー界隈は日々いろいろな話題がありますが、結局みんなポーカーを楽しみたいだけなんじゃないかと思っています。どこがどうとか、何かに縛られるとかではなく、みんなで仲良く、一緒にポーカーを楽しむ仲間として、盛り上げていけたらと思います。それでは、会場でお会いしましょう。